みなさん、こんにちは。カチョーです。早いもので今年ももう5月になりました。3月の大地震から2ヶ月が経つのですが、被災地も原発も未だ津波の爪痕が大きく、復興に向けて解決すべき問題は山積みです。そしてこの2ヶ月の間にもいろいろと事件がありましたが、特にカチョーにとって衝撃的だったことは、オサマ・ビンラディンの殺害でした。
19歳から3年間ニューヨークに留学していたカチョーにとって、9・11同時多発テロ事件は大きなショックでした。カチョーが帰国したのは確か2000年5月でしたので、その約1年半後の2001年9月に事件は起こりました。WTCのツイン・タワーというのは80丁目付近のアップ・タウンからでもその姿が見える美しいタワーでした。当時ダンス留学生で、ビジネス街であるローワー・ダウンタウンには縁がなく、真近でツイン・タワーを見たことはなかったのですが、ニューヨークの街のどこからでも見えて、アメリカの力と活力を象徴するかのようにそびえ立っていました。カチョーの両親や親類は、このテロ事件に巻き込まれる前にカチョーが帰国していたことをとても幸運に思ったようでしたが、見慣れた街がパニックに陥り、崩壊していくタワーの瓦礫に埋もれていく様をテレビで見ながら、私の心は痛みました。その時はまだ親しい友人も何人かニューヨークに残っていましたから、彼らの安否も非常に心配でしたし、私の通っていたダンス・スクールはダウンタウンにありましたから、きっと巻き込まれて大変なことになっているだろうことが想像できました。私が留学していた期間中のニューヨークは、とても景気が良く、安全で、もっとも街が活気に溢れていた時期ではなかったかと思います。ですからあの突然の惨劇で、ニューヨーカー達は地獄に叩き落とされたかのようなショックを与えられたはずです。そしてアメリカ全土が、悲しみに沈み、怒りに震えたことでしょう。
あれから10年が経ち、先日アメリカはビンラディン殺害を征義の名の元に発表しました。法の下にビンラディンを裁くことなく殺害してしまったことに批判が上がっていますが、アメリカは正当防衛を貫くでしょう。しかしながら本音は、アメリカの象徴ともいえるツイン・タワーやペンタゴンに対する無差別テロ、及び自国民の大量虐殺への恨みと復讐なのでしょう。ビンラディンを殺害することによって、アメリカはテロとの戦いに一つ節目を迎えたかもしれませんが、今後ビンラディンの崇拝者達によって新たなテロも起こりえるでしょう。ですが、なぜこのように衝撃的なテロがアメリカに起こるようになったのかも考えなければならないと思います。
真にグローバルとは何なのか?人間とは、どんなに時間が経っても所詮強欲な生き物なのか。やはり歴史は繰り返してしまうのか。いろいろと深く考えてしまう今日この頃です・・・。